内臓脂肪が引き起こす体の変化|前橋市の院長が仕組みから解説
「お腹まわりが気になってきたけれど、健康診断の数値はまだ大丈夫」——そう思っている方は少なくありません。この記事では、内臓脂肪が体の中でどのような変化を引き起こすのか、糖尿病や腎臓への負担につながる仕組みを、専門用語を噛み砕きながらお伝えします。不安を煽る内容ではなく、今日からできる行動につなげていただくための記事です。
内臓脂肪と皮下脂肪、何が違うのか
脂肪には大きく分けて「皮下脂肪」と「内臓脂肪」の2種類があります。皮下脂肪は皮膚のすぐ下につく脂肪で、お尻や太ももにつきやすく、つまむことができる脂肪です。一方の内臓脂肪は、胃や腸などの臓器のまわりにつく脂肪で、お腹の奥、内側にたまっていきます。
見た目にはあまり変化がなくても、内臓脂肪だけが増えているケースは珍しくありません。特に40代以降の男女で「昔よりお腹だけぽっこりしてきた」という方は、内臓脂肪が増えている可能性があります。内臓脂肪は皮下脂肪に比べて代謝への影響が大きく、体の中でさまざまな物質を分泌することが分かっています。
内臓脂肪が増えると体に何が起こるのか
内臓脂肪の細胞は、ただエネルギーを貯めておくだけの倉庫ではありません。増えすぎると「アディポサイトカイン」と呼ばれる物質のバランスが崩れ、体の中で軽い炎症が起きたような状態になります。この状態が続くと、インスリンというホルモンの働きが悪くなっていきます。
インスリンは血液中の糖を細胞に取り込ませる役割を持っていますが、働きが悪くなる「インスリン抵抗性」という状態になると、血糖値が下がりにくくなります。これが積み重なることで、糖尿病のリスクが高まっていくと考えられています。
さらに、血糖値が高い状態が続くと、腎臓の中にある細かい血管に負担がかかります。腎臓は血液をろ過して老廃物を尿として排出する臓器ですが、この血管がダメージを受けると、ろ過の機能が徐々に低下していきます。糖尿病が進行した方の一部で人工透析が必要になるのは、こうした腎臓への長期的な負担が背景にあります。もちろん、内臓脂肪が多いからといって必ずこの経過をたどるわけではなく、個人差があります。ただ、体の中で起きている仕組みを知っておくことは、行動を変えるきっかけになります。
前橋・群馬の暮らしと内臓脂肪の関係
群馬県前橋市を含む群馬県は、車社会であることがよく知られています。買い物も通勤も車が中心で、意識しないと歩く機会が驚くほど少なくなります。東京都心のように駅まで歩く、階段を使うといった日常の中の運動量が、生活の中に組み込まれにくいのが群馬の特徴です。
加えて、冬場は「空っ風」と呼ばれる乾いた強い風が吹き、外出そのものが億劫になる方も多くいらっしゃいます。11月から2月にかけて活動量が落ち、そのまま内臓脂肪が増えやすい時期を迎えるという流れは、前橋市周辺にお住まいの方にとって心当たりのある方も多いのではないでしょうか。
93kgだった院長自身が体験した変化
私自身、かつて体重93kg、体脂肪率28.3%という状態でした。毎日のように頭痛と腰痛があり、アトピーの症状にも悩まされていました。当時は「体質だから仕方がない」と思っていましたが、内臓脂肪と体の不調がつながっていることを知り、自分の体で試行錯誤を重ねました。
その結果、3ヶ月で体重は78kgまで落ち、体脂肪率も14.7%まで下がりました。この過程で実感したのは、頭痛や腰痛といった日々の不調も、内臓脂肪の増減と無関係ではないということです。もちろん、体質や生活背景によって変化の現れ方には個人差があります。ただ、自分の体を通して感じた「無理なく変えられる方法があるはずだ」という気づきが、今の施術やプログラムの原点になっています。
今日からできる、内臓脂肪との向き合い方
内臓脂肪は皮下脂肪に比べて、生活習慣の見直しによって変化しやすいという特徴があります。柔道整復師・鍼師・灸師・あん摩マッサージ指圧師という4つの国家資格を持ち、22年間臨床の現場に立ってきた中で感じるのは、極端な食事制限よりも、小さな習慣の積み重ねで結果につながっている方が多いということです。
- 1日の中で歩く時間を10分だけ増やしてみる
- 白米や麺類を少し減らし、たんぱく質を意識した食事に変える
- 湯船に浸かる習慣をつけ、血流を促す
特別なことをする必要はありません。前橋市のように車移動が中心の地域だからこそ、意識的に体を動かす時間を作ることが、内臓脂肪と向き合う第一歩になります。
おわりに
内臓脂肪の増加は、糖尿病や腎臓への負担といった体の変化に静かにつながっていきます。ただ、これは裏を返せば、日々の小さな行動で変えていける部分でもあるということです。ご自身の体の状態が気になる方、何から始めればよいか分からないという方は、当院での相談も選択肢の一つとして考えていただければと思います。












